Matured Chrome Leather
買った日が一番きれいな革か。時間とともに、良くなる革か。

多くの革製品は、手にした日を頂点に、少しずつくたびれていきます。熟成クロムレザーは、その順番を反対にしたいと考えてつくった革です。
使うほどに、艶とやわらかさが育っていく、国内で開発したオリジナルの革。MINA blueの革財布「はやみち」などに使用しています。
なぜ、良い革でも「新品が一番」になってしまうのか

多くのクロム鞣しの革は、短い期間で効率よく仕上げられます。手早く仕上げると、鞣し剤が繊維の奥まで行き渡らず、革本来の地油も抜けやすくなります。
その結果、新品のときが一番きれいで、あとは少しずつ下っていく。
熟成クロムレザーは、ここにあえて時間をかけることで、その下り坂を反対に向けています。
クロム鞣しって、そもそも何?

革は、鞣し(なめし)という工程を経てはじめて、腐らない「革」になります。世の中に出回っている革の多くは「クロム鞣し」という製法です。名前の通り、クロムを使って鞣します。
同じクロム鞣しでも、薬剤の「量」と「時間」のかけ方で、革の仕上がりはまったく変わります。
熟成クロムレザーは、この「量」と「時間」に、あえてこだわった革です。
「新品が一番」で終わらない。使うほど、あなたの革になる
新しさだけで終わらないこと。
熟成クロムレザーは、そこを一番に考えてつくられています。
最初の密度感を保ちながら、使うほど少しずつ丸みを帯びて手に馴染みます。
指先に吸いつくような心地よさが増し、まるで熟成されたお酒のように、味わいが育っていきます。
買い替えるための革ではなく、育てていくための革です。
型崩れしにくいのに、やわらかい
「しっかり形を保つ」ことと「やわらかい」こと。一見両立しないこの2つを併せ持つのが、熟成クロムレザー最大の特徴です。
秘密は、鞣し剤の「量」と「時間」。一般的なクロム鞣しの革の約2倍の薬剤を、繊維の奥まで浸透させています。

鞣しの工程は、大きなドラム式洗濯機のようなものの中で行われます。革を回転させながら、薬剤をじっくり浸透させていくイメージです。
熟成クロムレザーは、このドラムを一般的な鞣しよりもずっとゆっくりとしか動かしません。洗濯機なら数分で終わる工程に、それだけの時間をじっくりとかけています。
そうして仕上げるまで、全体で5〜6か月。急いで回すと革の繊維が傷んでしまうため、あえてゆっくり回しています。
染めていないのに、この淡い水色。鞣し剤だけが生む色
「ナチュラル」は、染色をしていない革です。色は一切入れていません。
それなのに、写真のような淡い水色が現れます。
この色は染料ではなく、鞣し剤そのものの色です。
鞣しの世界では、鞣したばかりの革を「ウェットブルー」と呼びます。青みは、鞣しが繊維の奥まで進んだ証です。
ここまで色が出るのは珍しいこと。それだけ鞣し剤が奥まで入り込んでいる証拠だと、鞣しを手がける橋本製革所も話しています。
原皮の調達から鞣し・製作まで、国内で一貫
熟成クロムレザーは、兵庫県の橋本製革所で鞣されています。原皮の調達から鞣し、裁断、縫製までを国内で行うことで、品質を安定させています。

どこで、どのようにつくられた革なのかがわかること。
それは、長く付き合っていく道具として、静かな安心につながります。
よくある質問
Q. お手入れは必要ですか。
特別な手入れは必要ありません。表面には汚れ止めのコーティングを軽く施しているのみで、革本来の質感を活かしています。
Q. 経年変化はありますか。
はい。熟成クロムレザーは、形を保ちながら、長く使うほどしなやかさが増していく素材です。使い込むにつれて丸みや手なじみが出て、道具として育っていく変化を楽しめます。
Q. なぜ仕上がるまでに5〜6か月もかかるのですか。
一般的なクロム鞣しの革の約2倍の薬剤を、繊維の奥までじっくり浸透させているためです。急いで仕上げると繊維が傷み、新品の状態が仕上がりのピークになってしまいます。熟成クロムレザーは、あえて時間をかけることで、使うほどに良くなる革を目指しています。
Q. ナチュラルはどんな色ですか。
染色をしていない、クラスト(革の素上げ)に近い状態です。鞣し剤由来の淡い水色や、動物本来のキズ・トラも、この革の個性としてお楽しみいただけます。
熟成クロムレザーを使った製品
革財布「はやみち」をはじめ、トレーやキーホルダーにも熟成クロムレザーを使用しています。
MINA blueについて

MINA blueは、革と遊ぶ感覚を、暮らしの道具にするレザーブランドです。
革の表情や触感の変化を楽しめること。使う人が自分で整えられる余白があること。
用途を絞りすぎず、暮らしに合わせて気持ちよく長く使えること。